片軸タイプと中空タイプの違い

片軸タイプのエンコーダと比較して中空タイプのエンコーダはカップリングを必要とせず省スペースかを実現できます。
また、測定対象軸に直接取り付けることができるという構造上、取り付け誤差や機械誤差を軽減することができます。
マイクロテックラボラトリーでは型式から判断できるようMES(Shaft=軸タイプ)、
MEH(Holw,Hollow=中空タイプ)というような名付けをしています。
ホールタイプのメリット
高精度検出
被測定軸にダイレクト装着できる中空軸形状です。シャフトエンコーダの様にカップリングの必要もなく、機械装置にフィットした形で取り付けられるため、機械誤差を低減し軸回転を高精度に読み取ります。
省スペース化
相手側軸に直接取り付けられるため、装置への取り付け部品点数削減が可能です。カップリングを使用しないため、軸方向の省スペース化を図ることができます。
コスト削減
機構部品を簡素化し、機械装置全体のコスト削減に貢献します。
中空エンコーダの取り付け方法
中空軸エンコーダを取り付ける際にはスプリングフランジのご利用を推奨しております。
これは機械の振動を吸収しエンコーダの軸を守る働きや、取り付けの際に芯出しをしやすくするためのものです。
①エンコーダへスプリングフランジを取り付ける
エンコーダ本体ベースのPCD取り付け用穴に、オプション品のスプリングフランジを付属品「サラネジ・ザガネA・ザガネB」を使用して取り付けます。
②段付き加工とネジ加工を施した測定対象軸にエンコーダを挿入する
測定対象軸に段付きと先端部に雄ネジを追加工して、エンコーダの中空シャフト端面をその段付き面に突き当て差し込みます。
③ナットでエンコーダの回転軸を挟み込み固定する
ナット締めの要領で、中空シャフトをスラスト方向で挟み込みします。
※ナットを締め込みする前にエンコーダシャフトを軽く回転させながら、芯振れの少ない箇所で締め込み固定してください。
④スプリングフランジと装置筐体を固定する
最後にスプリングフランジの外周側取付穴を使用して、装置筐体と固定してください。(筐体固定用のネジは付属していません)
また、筐体と固定する際はスプリングフランジと筐体との間には2.5mm以上のスペーサを利用して、スプリングフランジが筐体と接触しないようにしてください。(スプリングフランジのばね性が確保できない為)

スプリングフランジは平板のため、ラジアル偏芯による荷重の吸収は困難です。ラジアル偏芯は約20μm以下で回転するようお願いします。
ラジアル方向の変動が大きい場合は、特殊スプリングフランジをご用意しておりますのでご利用ください。